漢文でも使用されている孔子の「論語」は、
今でも社会生活での人とのかかわり方や考え方において、大きなヒントとなる言葉が満載です。
今日は、その「論語」の中にある孔子の名言をまとめていきます。
孔子の名言
目次
- 孔子の名言
- ①人間の評価のされ方を教えてくれる孔子の名言
- ②人の本性が分かる時を教えてくれる孔子の名言
- ③頭の良さを教えてくれる孔子の名言
- ④「知る」を語った孔子の名言
- ⑤上があるべき姿を語った孔子の名言
①人間の評価のされ方を教えてくれる孔子の名言
「その人を知らざれば、その友を見よ。」
この孔子の名言は「人に見られる自分は何を基準にどんな人だと思われるのか?」を教えてくれる名言で、
簡単に言ってしまえば
「どんな人なのかは付き合っている人の事を見れば分かる」
と言う名言だと言えます。
付き合いの結果生まれる人間関係と言うのは本当にその人物の人格と言うのを良く教えてくれます。
多くの人から信頼されている人は本当に真面目な良い人でしょうし、本人に聞かれないように陰口を叩かれる人は大体良くないところが多い人です。
人の評価が絶対という訳ではありませんが、良く知らない人の事を知るのにこうした「周りの人がどうやって接しているか?」を見るのは分かりやすい判断基準で、結構無意識のうちに人はこれこそを基準にして人の事を評価しています。
その為この孔子の名言は「自分は周りの人との付き合い方や評価で人に判断されている」と言うことを自覚させてくれる名言であり、人間関係を大切にすることの意味を教えてくれる名言であると言えるのです。
②人の本性が分かる時を教えてくれる孔子の名言
「君子もとより窮す、小人窮すればここに濫す」
この孔子の名言の「君子」とは人の上に立つ人の事であり、「小人」とは普通の人のことであり、「窮」とは簡単に言えば困ったときの事。
つまりこの名言は
「人の上に立つ人と言うのはそもそも人の上に立つが故に言ってしまうと常にギリギリの状態であるものなので困ったときも殆ど本来は変わることなんてない。しかし並みの人は普段困った状態と言うものに慣れていないからこそピンチになるとすぐに取り乱してしまう。」
と言う名言で、簡単に言うと
「困った時にどうするかこそで人の器や本性が分かる」
と言う名言です。
確かにこう言われると確かにその通りで本当に頼れる人と言うのは不測の事態にも直ぐに対応してくれる人であり、緊急時にちゃんとした対応が出来ない人と言うのはどこか信用しきれないもの。
こうしたことからこの孔子の名言は、人に信頼してもらえる人物になるためには、やはりこうした困った時にどう対応できるかこそが大事な事だと教えてくれる名言であると言えます。
③頭の良さを教えてくれる孔子の名言
「学びて思わざれば則ちくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし」
この孔子の名言は所謂「頭の良さ・賢さ」と言うものとはどういうものなのかを教えてくれる名言。
「学びて思わざれば、すなわちくらし」とは「勉強が出来ても自分で考える力がなければ実力があるとは言えない」という事。
「思いて学ばざれば、すなわちあやうし」とは「自分の考えに固執しすぎて何かを学ぶ姿勢をなくせば正しくなくなる」という事。
つまり
「自分の考えと言うものをしっかりと持ちつつも、それに固執しないようにいろいろな事が学べる人が本当に頭の良い人」
と言う名言です。
知っているのとできるというのはやってみると分かりますが全く違い、自分で考えることが出来なければいつまで経っても「出来る」にはならないもの。
しかしそんな自分の考えもまた「妄信」するレベルになると大体それが失敗する原因になります。
このように本当の意味で社会で評価される頭の良い人とは「自分の考え方は持っているが柔軟なものの考え方が出来る人」だと言えます。
これらは社会に出ると経験の中で少しずつ学んでいくことが多い事ではありますが、意外と忘れがちな事でもあり、この名言はこの「自分の適度な考えの大事さ」を思い出させてくれます。
④「知る」を語った孔子の名言
「知らざるを知らずとなす、これ知るなり」
この孔子の名言は世の中には知らないのに「知っているつもり」になっている事が沢山ある事を教えてくれる名言です。
「知らないことを、知ることが本当に知ることだ」と言われてもイマイチピンと来ないかもしれませんが、結構これを体験している人は多いはず。
例えばこれから初めてやる作業について簡単に説明された後に「他に何か分からないことはありますか?」と聞かれた時。
やっていないことなのにそもそも「自分が何が分かっていないのか分からない」状態の事ってありませんか?
他にも学校で苦手な授業の最中で何も頭に入ってこないとき「全部分からない」と思ったことってありませんか?
こうしたように物事の始めはそもそも「自分が知らない事を知らない」もの。
本当に「知る」と言うのは、この知らないことを知らないと自覚することであり、これがないものは殆ど「知っているつもり」だと言えるのです。
知っているつもりではそれ以上関る気力も起きないため成長をする事は出来ず変わることさえ出来ません。
凄まじいスピードで発展する現代社会で変われないというのはとても不利になることであり、そんな不利にならないためにとても大事ですが意外と自覚できない「本当の知る」という大事な事をこの孔子の名言は教えてくれます。
⑤上があるべき姿を語った孔子の名言
「その身正しければ、令せずして行わる。その身正しからざれば、令すといえども従わず。」
この孔子の名言は主に部下や後輩を持った人に特に知ってもらいたい名言。
簡単な言葉にするとこの名言は
「普段の行いが良い人には、何も言わなくても人が付いてきて従ってしまうもの。逆に普段の行いがちゃんとしていない人がどんなに立派なことを言おうとも、誰も従わない」
と言う感じの名言です。
普段仕事も出来ないのに偉そうな上司や、不真面目でやる気がない人の事を顎で使うような先輩のために何かしてあげたいと思うでしょうか?
そんな人よりも仕事をキッチリとやる能力・性格を持った人にこそ人はついていきたいと思うものでしょう。
普段の行いが良くないといくら命令する権限や、その場でキレイ事を並べても心から人なんてついてはきません。
特に本当に困ったときこそこの事は違いとなって出てきますのでこの孔子の名言が教えてくれるように、普段の行いから人に誉められるような生活をしていきましょう。
孔子の名言5ついかがだったでしょうか?言われてみれば納得のいくことや、思い返すと経験のあるようなことも多かったかと思います。
それってつまり現代社会でも孔子の教えを知ることは必ず役に立つという事。他にも孔子の名言は沢山ありますので興味を持てた方はそれらも是非調べてみて下さい。