//A判定でも落ちた!私大入試が難化した理由!!

A判定でも落ちた!私大入試が難化した理由!!

「2018年問題」という言葉を聞いたことがありますか?

大学に入学する年齢である18歳の人口が
2018年を境に減少し始め、
大学が入学者を確保するのが難しくなっていくと
見込まれる問題のことです。

受験生から見ると
選り好みしなければ誰でも大学に行ける
大学全入時代ということになるわけです。

でも、実際には、2018年度の大学入試は
私大入試戦線異状あり、な状態で、
「大学全入時代?何、それ?」な感じだったわけです。

私大入試戦線異状あり

「過去問を解いた時は合格点が取れていたのに落ちました。
受かると思っていた学部もダメでした」。
「近畿大学の文系学部に絞って受験した。
学部によっては模試では「A判定」も出てたのに、
結果はすべて不合格だった」。

と、多くの受験生が予備校デビューを余儀なくされています。

少子化なので減って当たり前のはずの浪人生が増えていて、
実際に、駿台予備学校では
首都圏と関西の校舎で浪人生向けの私立文系コースへの入学者が3割、
国立文系が2割増。
河合塾や代々木ゼミナールでも生徒が増えているようなんです。

では、どうして、「厳しく」なってしまったのか…

・・・・・・

私大の志願者数が増加しているにもかかわらず、
合格者数は減少しているため、
各大学の倍率が跳ね上がり、
受験生にはかなり厳しい状況になっています。

国の「私大定員厳格化」による合格者減

私大入試難化の理由として
定員が8千人以上の大規模私大に対する入学定員の厳格化があります。
大都市圏に学生が集中する状況を改め、
地方の活性化につなげようと文科省が2016年度から始めた政策です。

入学者が一定の基準以上になると私学助成金の交付がゼロになる仕組みで、
16年度は定員の1.17倍、17年度は1.14倍、18年度は1.10倍と年々厳しくなっています。

そもそも私大はなぜ、定員を大きく超える合格者を出すのでしょうか…。

私大はいくつも併願が可能で、ほかの私大や国公立大学に合格し、
そちらに入学してしまう受験生も多い。
それを見越して、毎年入学定員充足率の基準以下になるように調整しつつ、
多めの合格者を出します。

その基準が年々厳格化され、
私大は文科省から「守らないと私学助成金をあげないぞ」と
脅されているわけです。
さらに、基準を0.95~1.0倍に抑えることができたら、
「ご褒美に助成金をアップしてあげるよ」と
言われているわけです。

約90億円の早稲田大学を筆頭に、大規模大が受け取る私学助成金は
毎年数十億円あり、平均で運営費の1割弱に当たります。
この助成金を失うまいと、各大学が合格者を減らすしかないわけです。

規模の大きな大学ほど、より厳格な基準となりますので
結果として、2018年の入試では、
最難関と言われる早慶上智
難関と言われるGMARCH、関関同立では
合格者数をかなり絞り込むことになりました。

そして、これらの大規模な最難関大学、難関大学が
合格者数を絞り込んだ影響が、
中堅私立大学にも波及してしまい、
全体的に倍率や難易度が急上昇しているのです。

私大の受験志願者は増え続けている

合格者数を減らす一方で、私大の志願者数は増え続けています。
今春は推計で延べ365万人、記録がある中で最高の367万人(1993年度)に迫るようです。
好調な就職状況や、併願時の受験料を割り引く大学が増え、
1つの大学で複数の学部・学科を受験することや
センター試験を利用した入試など、
大学入試が多様化したことによって、受験生の併願数が増えています。

そこに定員管理の厳格化が直撃した形で、
受験生の不安が高まり、滑り止めのため難関私立大学の志望者が
例年よりも、多くの大学に併願するようになっています。

志願者数が増えれば、合格倍率が上がりますし、
本来これまでなら上位大学を受験していたレベルの人が
より下の大学の入試を受験するようになって競争率を上げてしまいます。

2019年入試もさらに状況は厳しくなる予想

志願者数は増大しているにもかかわらず、
合格者数は絞り込むこうした傾向は、
国の「定員厳格化」措置が変更されない限り、
続いていくものと思われます。

さらに、2020年からは現在のセンター試験が廃止され、
「大学入学共通テスト(仮称)」が導入されます。

そうなると、2019年は現行入試制度の最後の年。
予測が立てられない新制度での受験を嫌って、
つまり、「もう浪人はできない」となって、
受験生1人あたりの受験大学・学部・学科の受験数は増え、
それが全体の志願者数を押し上げることは容易に予想できます。
もちろん、合格者数は絞り込まれたままです。

2018年は前年に比べ、
早慶上智やMARCH、関関同立といった最難関、難関大学が
ワンランク上昇すると同時に、
それらの「滑り止め」とされてきた大学もワンランク上昇しました。

2019年は、先ほど述べた予想にもとづけば、
さらに全体的にランクが上昇していくのではないかと考えられます。

※本文中の画像は「AERA2018年4月23日号」より引用

不定期に現れては投稿するオヤジ。 インドの山奥から堅苦しいことを言って去って行く。 名前の由来は「ガンコじじい」の略だと言う。 (※本物のガンジーへのディスではありません) 得意記事:まじめな話系 このライターの記事を見る